【プロが教える!】実家じまいの寂しい気持ちを解決する3つの方法

実家じまいは、育った家を手放す寂しさから中々踏み切れませんよね。でも放っておくと、近隣や自分の子どもたちに迷惑がかかり、莫大な維持費も負担しなければなりません。

実家をなくしたくない気持ち、痛いほどわかります。思い出が詰まった家を失う辛さを多くの方が感じています。

私自身、悲しむお客さんを見てきました。実は、実家を残しながら問題を解決する方法があります。「自分たちで住む」、「建て替える」、「賃貸に出す」の3つです。思い出を守りながら、経済的負担を軽減できます。実家を完全に手放したくない方にとって理想的な解決策です。

この記事を読めば、あなたに最適な実家じまいの方法を見つけられます。家の思い出を守りながら、現実的な問題を解決しましょう。

実家じまいをしなければいけない理由

実家じまいをしなければいけない理由は主に以下の3つがあります。

空き家のままであれば、ご自身の負担はもちろんのこと、他人や身内に迷惑がかかってしまいます。両親がご健在でも家の管理が難しい状態であれば決断が必要です。

老朽化、空き家は近隣に迷惑がかかる

実家が空き家や老朽化している場合、近隣に迷惑がかかる可能性があります。老朽化した家は、さまざまな問題を引き起こします。

実家が空き家や老朽化している場合、そのまま放置するのは、近隣住民にとって迷惑となります。定期的な見回りを行うか、難しい場合は不動産屋などの専門業者に管理を依頼してください。適切な対策を講じて、安心して暮らせる環境を維持しましょう。

維持費がかかる

実家じまいをしなければ、維持費がかかり続けます。建物を維持するためには、多くの費用がかかるからです。

実家じまいをしなければ、維持費は増え続けるばかりです。費用を軽減するためには、実家を手放すか、賃貸に出すなどの対策を検討しましょう。

まずは実家の現状を見直してみましょう。

方針が決まらないまま自分たちの子供に残してはいけない

子どもがいる人は、実家じまいを子どもの代まで残してはいけません。自分が寂しいという理由で方針を決めずにいると、将来的に実家の処分は子どもたちの責任となります。親の世代が感じる寂しさや思い出とは異なり、子どもたちは親の実家に対して同じ感情を持っていない場合が多いです。

あなたが実家をそのままにしておいた場合、実家は老朽化し、維持費や修繕費がかかります。さらに、固定資産税や管理費用などの経済的負担が子どもたちにのしかかります。

実際に、親が亡くなった後に相続した家をどう処分するか悩む子どもたちの声は少なくありません。

実家じまいを早めに検討し、子どもたちに負担を残さないのは、親としての大切な責任です。子どもたちが将来困らないよう、早めに実家の処分について考え、行動を起こしましょう。実家じまいについて具体的な計画を立て、最善の方法を見つけてください。あなたの行動が、子どもたちの明るい未来を支えます。

実家じまいをする寂しさの対処法

寂しさを感じない実家じまいは3つあります。どうしても実家に愛着がある場合は、以下の3つから検討しましょう。写真や動画で実家の様子を残すと、いつでも振り返られます。合わせて参考にしてください。

実家じまいの手順は以下でも確認できます。

自分たちで住む

自分たちで住んで実家を維持するのことを考えてみましょう。実家に住むと、家を解体したり、他人に売る必要がなくなります。大切な思い出が詰まった家をそのままにしておけるのは、大きなメリットです。

大掛かりな工事が必要な場合は、家具がない状態で行う方が効率的です。リフォームを終えた後、自分たちの生活スタイルに合わせた家にすることで、快適な生活を送れます。

実家を維持しながら住むことで、家族の思い出を守りつつ、新しい生活が始められます。老朽化した箇所のリフォームを計画し、快適な住環境を整えることで、家は活気を取り戻します。実家じまいを検討している方は、自分たちで住むという選択肢をぜひ考えてみてください。

建て替えて住む

実家を取り壊し、跡地に新居の建設を検討してみましょう。実家はなくなりますが、同じ土地に新しい家を建てると、思い入れを残しながらも空き家問題や土地問題を解決できます。家族の思い出を引き継ぎつつ、自分の気持ちを整理できます。

ご両親がご存命の場合は、二世帯住宅として設計するのも一つの方法です。二世帯住宅なら、親子が近くで支え合いながら生活でき、お互いのプライバシーを確保しつつ、家族の絆を深められます。

実家の取り壊し、跡地に新しい家を建てましょう。思い出を引き継ぎながらも、現代の生活に適した快適な住まいを実現できます。空き家問題や土地問題を解決しつつ、家族全員が安心して暮らせる理想的な環境を作るのが大切です。

賃貸に出す

実家をそのまま賃貸に出すのを検討してみましょう。他の人が住みますが、実家はそのまま残ります。家を手放す必要はなく、家族の思い出を守り続けられます。

実際に私が勤める不動産管理会社にも、自身の実家を賃貸に貸し出し、管理を任せてくれているオーナーさんがいます。一戸建ての場合は需要があるので、地域差はありますが、条件によっては借り手が見つかりやすいです。

賃貸に出す前には、老朽化した箇所のリフォームが必要です。リフォームを行うと、家の価値を高め、借り手にとっても魅力的な物件にできます。

実家を賃貸に出すと、家族の思い出を守りながら経済的なメリットも得られます。リフォームを行い、家の価値を高め、借り手にとっても魅力的な物件にしましょう。家族の思い出を守りつつ、新しい収入源を得ると、実家じまいの悩みを解消できます。

売却、解体しても写真や動画で残す

売却や解体となっても、写真や動画で実家の思い出を残しましょう。写真や動画があれば、いつでも思い出を振り返られるからです。寂しくなったときや懐かしさに浸りたいときに、実家の写真や映像を見ると、心の安らぎが得られます。

具体的には、以下のような方法で思い出を残しましょう。

実家を手放しても、写真や動画で思い出を残すと、いつでも懐かしい記憶に触れられます。実家じまいをする前に、大切な思い出を記録しておきましょう。

実家じまいにかかる期間

実家じまいにかかる期間は、選択した方法によって大きく変わってきます。自分たちで住む場合はリフォームだけで住みますが、賃貸は募集期間が追加されるからです。全て同じ期間と考えていると、予想以上に長くなり失敗してしまうので、事前におおよその目安を把握しておきましょう。

自分たちで住む場合

自分たちで住む場合は、修繕を行う箇所によってかかる期間が変わってきます。配管や間取り変更など、大工工事が必要な場合は、時間が必要です。清掃や一部設備の入れ替えなどの簡単なものであれば、準備が整い次第、引っ越しが可能です。

築年数が経過していて今後も長く住む場合は、大規模な修繕を検討してみましょう。住んでいるとできない工事などができます。

自分たちで住む場合はリフォームの工事期間がかかる期間となります。住み始めたい時期が決まっている場合は、逆算して動くようにしましょう。

建て替えて住む場合

建て替えて住む場合は、新居を建設する期間だけではなく、解体の期間も必要になってきます。建設期間は着工から計算すると3〜6か月かかり、解体は半月程度見ておきましょう。

建て替える場合は、解体と建築の期間がかかります。リフォームに比べて期間がなくなるので、計画を立てるときはしっかりと考慮しましょう。

賃貸の場合

賃貸に出す場合は、リフォームの期間に加えて入居者を募集する期間が加わります。募集期間に関しては、入居希望者がいつ現れるかわからないので、目安はありません。

賃貸に出す場合は、入居者がいつ決まるかわからない不透明な期間が存在します。田舎など中々、入居者が見つかりづらい地域は長期戦が予想されるので覚悟しておきましょう。

実家じまいにかかる費用と税金

実家じまいにはもちろん費用がかかります。さらに自分が実家の権利を持つと、税金も負担しなければなりません。実家じまいをする際には、必ず費用や税金の部分も頭に入れて行動しましょう。

3つに共通して固定資産税、都市計画税、相続税または贈与税がかかります。

税金は以下を参考にしてください。

自分たちで住む場合

自分たちで住む場合はリフォーム費用と引っ越し費用がかかります。リフォーム費用に関しては節約も可能ですが、引っ越し前に配管等の細部までやっておくと安心です。住んでいる状態での工事は大変ですので、空いているタイミングで行いましょう。

主な費用は以下のとおりです。

税金に関しては、固定資産税と都市計画税、相続税または贈与税がかかります。

自分たちで住む場合はリフォーム費用ばかりに目が行き、税金の存在を忘れてしまう場合があります。自分に権利がある場合は支払い義務があるので、しっかりと覚えておきましょう。

建て替えて住む場合

建て替えて住む場合は、解体費用、建築費用が大部分を占めます。通常、新築を建てる場合は土地の購入費用がかかりますが、今回のように建て替えの場合は解体費用になります。

税金は古家に住む場合と同じく、固定資産税と都市計画税になりますが、家は自分名義で建てると相続税や贈与税は土地のみです。

賃貸に出す場合

賃貸として貸し出す場合は、リフォーム費用と不動産屋への管理委託料や仲介手数料などが負担になります。

賃貸に出す場合にかかる費用は以下のとおりです。

賃貸の場合は自ら募集し、管理もできるので、不動産屋への支払いの節約が可能です。しかし、入居者募集やトラブル対応を考えると現実的ではないので、おすすめできません。

実家じまいに必要な業者

実家じまいを行う場合は必ず業者に依頼しましょう。内容によって依頼する業者が変わってくるので、以下を参考にしてください。

リフォームをする場合

リフォームをお願いする場合は、リフォーム業者やハウスメーカーに依頼しましょう。

必要となってくるリフォーム工事は以下となります。

1、2は必ず実践しましょう。ただし100%防げる訳ではありませんので、3、4、5のいずれかを選択してリスクを減らしてください。

3、4、5に関しては工事を下請け業者に出すので、マージンが発生して割高になる可能があります。交渉次第ですが、トラブルを防ぐためと考えたら、高くはありません。

建て替える場合

建て替える場合はハウスメーカーにお願いしましょう。新築の一戸建てを建てるのと同じ流れです。解体もハウスメーカーで頼むと手間もかからずスムーズに進みます。ハウスメーカーを選ぶ際は必ず相見積もりを取り、オープンハウスで見学をしましょう。

建て替えの際は、ハウスメーカーがおすすめです。解体も同時にやってくれるので、合わせて見積もりを依頼しましょう。

賃貸に出す場合

実家を賃貸に出す場合も不動産屋に依頼しましょう。賃貸の場合も個人間で契約するのは可能ですが、トラブルも少なくないので、不動産屋に依頼するのが賢明な判断です。

賃貸に出す際の手順は以下のとおりです。

入居後の管理(家賃回収、トラブル対応)は不動産管理会社と管理委託契約を結んでお任せしましょう。自主管理の大家さんもいますが、時間的余裕がないと難しいです。

まとめ

最後にこの記事のまとめです。

空き家となった場合は、放置しておくと近隣や子供に迷惑がかかる上、維持費も積み重なっていきます。どうしても実家じまいが寂しい、踏ん切りがつかないという場合は、「自分で住む」、「建て替える」、「賃貸に出す」の3つから選びましょう。

いずれも実家のある地を手放さずに、周囲に迷惑をかけることがありません。実家じまいが寂しいと感じるあなたに最高の結果をもたらします。